「ミミズをお庭の芝生や花壇で見かけた」「こんもりと芝生に、土が山のようになっている」などとお悩みではありませんか。

ミミズは益虫とも言われます。そのため駆除したらいけないのだろうか?と思われがちです。しかし、ミミズはメリットもありますが多くのデメリットも持ち合わせています。

今回の記事では、ミミズの生態やメリットとデメリット。そして、ミミズの対策方法をご紹介します。ぜひ、ミミズについて正しい知識を深めて対策をしていきましょう。

目次

    ミミズは芝生に悪影響をもたらす

    ミミズは古くなった根っこやサッチ、腐葉土を食べて体内で分解して土に戻します。そのため、益虫と言われているミミズがいることで、土壌を改良する効果もあります。

    しかしミミズがいると、デメリットも多いのが現状です。たとえば、芝生にミミズの糞が粒状に盛り上がる「ミミズ塚」によりお庭の景観が損なわれます。またミミズ塚が芝刈りの際に刃が当たってしまい、傷めてしまう原因にもなります。

    さらに、ミミズが大量発生すると土壌のPHバランスが崩れ、病害や生理障害になる可能性も。土壌のPHバランスが崩れると、芝生が茶色く枯れたりミミズ塚の周囲が赤くなったりするケースもあります。

    ミミズの生態

    ミミズを駆除するには、生態を知っておくことが大切です。ミミズの産卵時期は9月~11月頃の秋に活発に活動をはじめるため、同じ時期にフン塚も増えます。

    また、ミミズは雌雄同体のため2匹以上のミミズがいれば生殖が可能です。1度に10~60個の卵を産卵し、3月の春ごろに孵化をして3か月ほどで大人サイズまで大きくなります。

    またミミズは、土の中に含まれている微生物や有機物を食べて生きています

    ミミズの駆除に適した時期

    ミミズを効果的に駆除する時期は、3月から梅雨にかけて、もしくは9月~11月頃が適しています。なぜなら、初夏にミミズは卵が孵化する時期です。また秋には産卵のためにミミズが活動的になります。

    ミミズが大きくなったり増えたりする前に、対策をするとより効果的に駆除が可能となります。

    ミミズの駆除方法

    つぎにミミズの駆除に有効な方法を2つご紹介します。

    ①殺虫剤で駆除

    ミミズの駆除で、最も効果が高い方法は殺虫剤の使用です。

    殺虫剤はミミズ以外の害虫にも効果があるため、コガネムシの幼虫などにお困りの場合も一緒に駆除ができます。殺虫剤の種類にもよりますが液体の場合、使用方法は殺虫剤をジョウロなどに入れて散布します。

    殺虫剤の説明書を良くご覧になり、使用の最は殺虫剤の量やマスク、目に入らないようにメガネなどを安全のためにも着用してください。殺虫剤を散布しても、地中で死んでしまいミミズが地面に出てこない場合もありますが、ミミズ塚の数が減るなどで効果を確認できます。

    ②椿油粕で駆除

    ペットや小さなお子さまがお庭で遊んでいるなどの場合、殺虫剤の使用に抵抗がある方も多いのではないでしょうか。大切な家族を守るためにも、ミミズを安心安全に退治したいですよね。

    そのような場合には椿油粕でミミズを駆除しましょう。椿油粕は、ミミズが苦手なサポニン成分(天然の界面活性剤)を含んだ有機質肥料です。

    使用方法は、椿油粕を1㎡で約50~100g散布したら、たっぷりと散水してください。椿油粕を散布して散水すると、ミミズは地上に出てきます。出てきたミミズのほとんどが、紫外線により死んでしまったり鳥に食べられたりしてしまいます。

    確実に駆除する方法は、地上に出てきたミミズを捕殺しましょう。ミミズが地面に出てこない場合には、ミミズ塚が椿油粕を散布後にできるかどうかで判断してください。

    しかし散布後も、ミミズ塚ができるなど効果が見られない場合は、再度チャレンジをしましょう。土壌に浸透した椿油粕は数日で分解するため、続けて芝生に散布をしても心配はいりません。

    一方、椿油粕を使用する場合に注意する点として、サポニン成分は魚介類やタニシなどに対して強い毒性があります。そのため、河川や水田の近くでの使用は控えてください。

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    駆除をしたが、ミミズが出てこない?

    椿油粕を散布したけれど、ミミズが地面に出てこなかった場合、良くある原因について見ていきましょう。

    ①散水が不十分だった

    椿油粕を散布後、散水するのを忘れていたり、散水の量が不十分だったりした場合には効果は見られないでしょう。

    椿油粕の使用方法はたっぷり散水をして土壌に浸み込ませるのが、ミミズを追い出すポイントです。

    ②地面に出てくるまでに息絶えた

    土壌の深い位置にミミズがいた場合、椿油粕の効果があっても途中で力尽きるケースもあります。そのような場合には、散布をした後にミミズ塚が新たにできているかどうかで判断をします。

    もし椿油粕を散布後に、新たなミミズ塚ができていた場合は、再び椿油粕を散布しましょう。

    ③鳥などのエサになった

    ミミズが地上に出てきても、目を離したすきに鳥が食べてしまうケースもあります。ミミズの死骸を処理しなくて良いのですが、ミミズが地上に出てきていないと駆除の効果があったのだろうかと不安ですよね。

    このような場合も、ミミズ塚がその後できるかどうかで判断していきましょう。

    ④糞塚がミミズのものではなかった

    ミミズ塚だと思っていたけれど、実際は違うものだったというケースもあります。ミミズ塚の特徴は、粒状の団粒構造で穴の空いていないところが特徴です。

    コガネムシ塚は、土が団粒構造になっていなく小さな穴が空いています。またアリ塚では土が砂状になっており、出入口の穴があるのが特徴です。

    まとめ

    ミミズは腐葉土などを分解して土に戻してくれるメリットもあります。

    一方、メリット以上に土壌への悪影響や、芝生の景観が損なわれるなどのデメリットも多くあります。さらに、ミミズをエサとするモグラを呼ぶ可能性も。

    正しい処置をすれば、ミミズの駆除は難しくありません。ペットや子ども達が安心して過ごせる美しい庭の芝生生活を、適切な方法で解決していきましょう。

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