「芝生に不自然な穴が空いている」
「芝生が盛り上がっていて、道のようなものがある」などと不安に感じていませんか。
もしかしたら、もぐらが庭の芝生にいるのかもしれません。
しかしもぐらをそのままにしていると、あらゆる被害を受ける恐れがあります。
本記事では、もぐらの生態や特徴をふまえ、どのような被害があるのかそして対策方法を解説します。ぜひ、もぐらでお困りでしたら参考にしてください。
もぐらの生態と特徴
もぐらを退治するなら、もぐらに関する知識を理解してから対策をすると良いですね。
それでは、最低限知っておくと便利なもぐらの生態や特徴について見ていきましょう。
1|もぐらの大きさ
日本で良く見かけるもぐらは「アズマモグラ」と言います。もぐらの体長は約10~15cm、見た目は黒ずんだ茶色で手のひらに長い爪でとがった鼻が特徴です。
ネズミによく似ているので間違えやすいですね。しかしもぐらは、ネズミとは異なり耳や目を持っていません。そのかわり、嗅覚は非常に敏感で発達しています。
もし、モグラらしき動物を見かけたときには「耳・目・鼻」をポイントに観察すると判断できるでしょう。
2|もぐらの食害
もぐらは「肉食動物」に分類される動物です。主にミミズ・ムカデ・オケラなどの昆虫を食べます。そのため庭や畑などにもぐらがいても、芝生の根や葉を食べることはありません。
しかし、もぐらは1日あたり体重の半分ほどの量を食べる大食漢です。さらに12時間以上何も食べないと餓死します。そのため、昆虫などのエサが豊富にある場所にもぐらは発生しやすいのです。
3|もぐらの生息地
もぐらは水田や畑、芝生といった土壌が良く昆虫などのエサが多い環境で生息しています。
とは言え、もぐらは天敵から身を守るため生涯土の中で過ごすため、もぐらの姿を見つけるのは難しいでしょう。
またもぐらは、地上から10cm~15cm程度の深さに通路を作り、エサを探し求めながら穴を掘り続けます。そしてさらに深い場所に穴を掘り、トイレのスペースを作ったりエサを蓄えたりするスペースを確保します。
もぐらは芝生を荒らす
もぐらは肉食性なので、芝生に悪影響がないように感じますよね。
しかし、もぐらが開けた穴を放置していると、芝生へ被害をもたらす恐れも。
それでは、もぐらにより受ける芝生の被害について見ていきましょう。
1|芝生が枯れる
もぐらは土の中を移動するため、芝生の根を傷つけてしまいます。
また、もぐら塚ができた場所では掘った土が芝生の上に覆いかぶさってしまい、芝生が枯れる原因となります。
2|芝生の活動期に再生しなくなる
暖地型芝生の場合、秋から冬になる気温が下がる時期に芝生は休眠期となります。
この休眠期の間にもぐらが穴を掘ってしまうと、暖かくなる時期に芝生が再生できず枯れてしまうことも。しかも、もぐらは冬眠せず活動をするので、休眠期の間はとくに注意が必要です。
3|芝生以外への生育への悪影響が出る
もぐらによる被害は芝生だけではありません。
もぐらはミミズなどの益虫を食べてしまうため、ミミズがいなくなると良質な土が作りにくくなります。そのため、ガーデニングの花や家庭菜園の食物などに悪影響があります。
4|穴からネズミが侵入する
もぐらが掘った穴は、ネズミが通る可能性もあります。
穴が花壇や家庭菜園などに続いていた場合、その穴からネズミが通り花や作物に被害がでるケースも。また、家屋内にネズミが侵入するなどの二次被害も懸念されます。
被害に遭わないためにも、もぐらの穴を見つけたら早めに対処をしましょう。
モグラの穴を確認しましょう
もぐらの穴には本道と、支道の2種類があります。
本道は、いつもモグラが使っているトンネルのことです。
支道は、数回通った後はほとんど使われないトンネルのことを指します。
なぜ、本道が支道かを見極めるのでしょうか。
なぜなら、もぐらを駆除するには本道へ仕掛けをすると効果的に駆除できるためです。そのためもぐら塚を発見したら、どちらかなのかを確認してみましょう。
確認の方法は、もぐら塚の近くに地面が盛り上がっている、トンネル部分と思われる部分を踏みつぶしてください。
数日後、その踏みつぶした場所に修復したような跡があれば本道という判断になります。
状況を覚えていられないと不安に感じる場合は、踏みつぶした後に写真を撮り数日後見比べてみたら判断しやすいですね。
関連記事:モグラ塚を発見しました。そのままにしてても大丈夫でしょうか。
モグラの穴への対処方法
それでは、もぐらを追い払う方法を見ていきましょう。
1|忌避剤を使用する
ホームセンターやインターネットで気軽に購入できる「忌避剤」を使用してもぐらを追い払いましょう。もぐらの嗅覚はとても優れています。
そのため忌避剤に含まれている、もぐらが嫌いなニオイを使用して追い払う方法です。忌避剤の種類によって内容は異なりますが、忌避剤にはもぐらの苦手なトウガラシやワサビなどの刺激臭が含まれています。
2|超音波装置を使用する
もぐら対策グッズでは、超音波と振動を合わせた商品もあります。対策をする広さにもよりますが、商品の使用方法を確認し広さに合わせて設置してください。
ブザー音が定期的なサイクルで鳴り、もぐらを追い出す効果が期待できます。
また、人間には聞こえない周波数の音が出るため安心して使用が可能です。
3|モグラのエサになるものを減らす
もぐらは、ミミズや昆虫などをエサとして生息しています。エサがなければ、もぐらは芝生へ近づきません。
しかしミミズは益虫なので、土を良くする働きをしてくれます。
そのため、芝生や花壇などの生育環境を考慮して、対策をする必要があります。
4|モグラを捕獲する
もぐらを捕獲するには、市販されている「もぐら捕り器」があります。
本道を見つけ設置することで、トンネルを通ったもぐらに反応して捕まえる仕組みです。
しかし、もぐらを捕獲するには注意する点があります。
もぐらを許可なく捕獲すると「鳥獣保護管理法」に違反するため申請が必要です。
もぐらを捕獲する場合は、お住まいの自治体へ手続きをして許可を得てから捕獲しましょう。
ただし、例外もあります。「農業・林業の事業者」で、かつその事業のために必要な「やむを得ない事情がある場合」には、モグラを捕獲する許可は必要ありません。
参考:平成十四年法律第八十八号 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律
まとめ
もぐらの穴を見つけたら、芝生のためにも早めに対策をした方が良いですね。市販の忌避剤を使用するなどでもぐらの撃退は可能です。
しかし、もぐらを捕獲するとなると法律で罰せられる可能性があるため注意をしてください。美しい芝生やガーデニングの景観を守るためにも、穴を見つけたら「もぐら」対策をしましょう。