お庭の芝生が「何だかスカスカしているかも」と感じたら密度が足りていないのかもしれません。
芝生の密度はお手入れ次第で、時間とともにグングン上がりますよ。
本記事では密度を上げる芝刈りの方法と密度を揃えていく生長の工夫について紹介します。
美しい芝生の密度とは
庭に芝生を植えた方の大半は緑色の絨毯のような芝生を目指しているでしょう。
標準的な芝生の密度は均一に緑にそろっていること。下地の土が見えてしまっていたり、ところどころまだらになっていたりする芝生は密度が足りていないと思いましょう。
美しいと感じる理想的な芝生は、フカフカとした踏み心地の良さそうな芝生ですよね。
芝生の密度を上げるために芝刈りは必須
もしも芝生の密度が足りない、もっとフカフカな芝生を目指したいと思ったら芝刈りの頻度をあげましょう。
なぜ芝刈りで密度が上がるの?
芝刈りで芝生の密度が上がるのは、芝生の生存本能を利用したものです。
上に伸びようとしていたのに刈られてしまった芝生は、それなら横へ伸びようと脇から新しい芽を出します。それも一本の茎から、何本もです。
このように芝刈りで上部を刈られるたびに芝生は横へ新しい芽を伸ばすので、徐々に芝生の密度は上がっていくのですね。
密度を上げるための芝刈りの方法
芝生の密度を上げるためには、週に一回から二回芝刈りを行いましょう。
芝生は放っておくと上にだけに伸び、横には広がりません。全盛期以外であまり伸びていないと感じても、伸びた部分を刈るだけで芝生の密度は上がっていきます。
しかし芝刈りをしたらすぐに密度が上がる訳ではありません。コンスタントに芝刈りを続けることで、芝生の密度も上がっていきます。
なお、芝刈りを行う際は軸刈りに注意しながら行います。軸刈りとは芝生の生長点よりも低い位置で刈り込んでしまうこと。
軸刈りしてしまうと芝生の葉がなくなって茶色い茎だけが残り、枯れたような外観になってしまいます。
生長点の目安は茎の茶色部分と葉の緑色部分の境目あたり。この生長点よりも上で芝刈りをおこなうと、軸刈りを防げますよ。
芝刈りの密度を上げるにはサッチングやエアレーションも。詳しくはこちらの記事をどうぞ
もしも軸刈りをしてしまったら
もしも軸刈りをしてしまっても、春から夏の育成期であれば再生してくる見込みがあります。慌てずにお手入れを続けながら様子をみましょう。
まずは芝生の保護のために目土をし、肥料を与えしっかりと水やりをします。数週間ほど様子をみて新しい葉がでてきたら芝生は緑に戻ります。
育成期終盤で軸刈りをしてしまった場合、生長の勢いが止まりますので今シーズンの回復は見込めないと思いましょう。
2月または3月の更新作業まで待ち、再スタートさせていきましょう。
芝生の密度を揃える生長の工夫
密度のある芝生を目指すために必要なことは、芝生をしっかり生長させることです。
芝生を張ってから根付きをよくし、生長を促す工夫を紹介します。
保湿
芝生は育成期以外の低温の時期でも保湿することで生長が促せます。芝生の育成期は3月から10月。
芝生が育成するための適温は25度から35度であり、平均気温がそれ以下になると生長が遅くなり、10度以下になると生長は止まってしまいます。
しかし生長の勢いが落ちる時期でも芝生の育成を促したい人には「保温・保湿シート」を使用する方法があります。
シートは通気性がよく日射しを通すものを使用しましょう。ネット通販で専用のものが販売されていますよ。
肥料
密度のある芝生にするために、肥料は必要不可欠です。
植物が育つうえで三大栄養素と呼ばれている「窒素」「リン酸」「カリウム」は欠かせないもの。
通常の土壌にはこれらの栄養は足りていないので、施肥することで補います。
特に芝生の育成期(3月~10月)に定期的に肥料を与えると、密度のある綺麗な緑色の芝生が出来上がるでしょう。
肥料には毎月または隔月で散布するなどさまざまなものがあります。ご使用中の肥料の取り扱い説明書をよく確認して散布してください。
また、肥料散布後は肥料焼けを起こして枯れてしまう場合もあります。肥料焼けは、肥料に含まれている成分によって芝生の葉が枯れてしまうことが原因。
高麗芝など比較的密度がある芝生に大粒の肥料を使用すると、地表に落ちずに葉に付着したままになってしまう場合があります。
肥料焼けは成分が葉に付着している時間が長いほど起きやすくなるため、固形の肥料を使用する際は細粒のものを選んだり、散布後は必ず水やりしたりして葉に付着した肥料を洗い流しましょう。
雑草駆除
密度のある芝生にするためには雑草対策も重要です。
雑草は生命力が強いうえに生育が早く、あっという間に増えます。雑草は芝生に与えた水分や栄養も奪ってしまうため、芝生の生長を妨げてしまうでしょう。
また見た目が悪くなるのもさることながら、日陰をつくり芝生の光合成を妨げてしまうため、芝生の密度が上がらなくなってしまいます。
見つけしだい抜き取るのが一番ですが、増えてしまい手で抜き取れなくなってしまった場合は芝生用の除草剤を使用して駆除しましょう。
水やり
「芝生の生長は水やり次第」と言われるくらい、芝生に取って水やりは重要です。
芝生の水やりは芝生の種類によって頻度を変える必要がありますが、水やりに失敗しないためのポイントは次の4つ。
- 水やりの時間は朝
- 水やりはタップリ
- 水やりは芝生が根付くまでは毎日
- 水やりは目土後と肥料後にも
水分が多すぎても、少なすぎても芝生の生長にはよくありません。
休眠に入っている芝生に水やりの必要はありませんが、芝生は乾燥に弱いため猛暑日が続く夏などは芝生が水不足のサインをだしていないかよく観察してくださいね。
まとめ
芝生の密度の上げ方や生長における工夫についてお伝えしてきました。
密度のある芝生は、外観も肌触りもよいでしょう。
天気のよい日はフカフカな芝生の上で日向ぼっこなどを楽しんでくださいね。