『しばふる』では芝生やお庭の手入れにまつわるポイントや知識を発信しています。芝の品種や土壌改良、芝刈りから芝の切り替えまで、様々なトピックをご紹介しつつ、みなさまからの質問にお答えするQ&Aもご用意しています。

オンラインストアでは、鳥取県のJリーグクラブであるガイナーレ鳥取が生産している芝生をご用意しております。お庭に敷いて水やりをすれば、早々に緑が広がっていく生長力の高い芝となっております。

さて、今回は趣向を変えて、芝生を育てる活動=芝活を行っている方にインタビューを行いました。お話を伺ったのはkanya 109さん(@kanya901。マンション地上階の土壌改良に役立ったのは、仕事で得た考え方だったといいます。それではご覧ください。

目次

    マンション地上階で始めた、ちょうどいい広さの芝庭

    千葉県北西部在住で、事務系のサラリーマンをしています。庭付きのマンション1階に住んで24年になりますが、本格的に芝活に取り組み始めたのはここ2〜3年ほどです。現在は高麗芝を植えていて、面積は15㎡程度。1人でメンテナンスをするにはちょうどいい広さです。

    現在の住まいに引っ越してきたとき、マンションの1階でありながら小さな庭があり、そこには既に芝生が張ってありました。ですが、2年目以降はうまく育たなくなってしまいましたので、学生時代にアルバイトをしていたゴルフ場のグリーンキーパーの方にお手入れの仕方を聞いてみました。

    お手入れは欠かさずしていたものの…
    うまくいかなかった意外な理由

    グリーンキーパーさんからは目土のことや芝刈りのタイミング、そして根切りについてなど断片的にアドバイスをいただき、言われるがままに行っていました。ですが、目土を盛りすぎてしまっていたり、芝刈りも軸刈りになってしまっていたりと、まったく育ちませんでした。何度か芝生を張り替えてみたりしましたが、それもうまくはいきませんでした。

    その後コロナ禍のステイホーム期間がやってきて、つりきっぷさんや東京40まいるさんの動画を拝見するうちに、自分のお手入れがやり過ぎだったことに気が付きました。加減が分かってくると芝生が面白いように良く育つようになり、やがて芝活の魅力に取り憑かれていました。

    お手入れの見直しと土壌改良で病害にも効果が!
    芝生を理想へと導くPDCAサイクルの考え方と魅力とは

    マンションが建っていた場所はかつて沼地で、マンションを建てるにあたって地面を固くするべくガラや砂利などいろいろと入れた、ひどい土壌でした。

    kanya 109さんご提供

    春の更新作業で地面に穴を開けようとローンパンチを刺してみたんですが、その穴が詰まってしまうほど固く、まったくコアが抜けないような状態だったんです。また、たっぷりと入れてしまっていた目土が逆勾配をつけていて、水はけが悪くなり、病害が毎年発生していました。

    kanya 109さんご提供

    そこで、一念発起して土壌改良に取り組むことにしました。地面の一部を掘り返し、糠や籾殻、バーミキュライトなどを土に混ぜ込んで、カルスNCRという土作りの資材を投入しました。また、暗渠排水を促す仕掛けを作り、水が自然と流れていくように勾配を整えました。

    こうして手を加えたエリアの土壌の状態は改善され、今年の梅雨の時期にはその一帯だけ病害が一切発生しませんでした。確かな手応えを得ることができたので、まだ着手できていない部分もこれから土壌改良を行っていきたいと思います。

    kanya 109さんご提供

    私は以前営業職をしていたのですが、芝活はPDCAサイクルに似ているなと思います。芝の成長度合いを観察しながら、芝にとって大切なメンテナンスを適切に行うことで、大きな成果が得られる。トラブルが発生しても、原因を探し当てて対処法を検討し、行動することで、期待したものに近い成果へと導くこともできる。こういうところが営業に似ていますし、魅力を感じています。

    芝生=コミュニケーションのきっかけに。
    みる人、する人が楽しめる工夫を

    今の自分から芝活を始めた頃の自分にメッセージを送るとすれば、「正しい知識に基づいたノウハウを蓄えよう」です。感覚的にやるよりも、きちんと知識を付けようということですね。芝生YouTuberの方々はご自身で調べて検証し、動画にわかりやすくまとめてくださっているので、本当に尊敬していますし、感謝をお伝えしたいです。

    芝活はいろんな人々がそれぞれのやり方で楽しんでいます。そして、みんなが楽しんでいる様子を見たり聞いたりする中で、自分も刺激を受けられることが楽しいです。なので、今後とも情報交換を通じて、芝活仲間同士で交流できたらいいなと思います。交流といえば、芝生の周りにコキアやシバサクラを植えて、季節のお花を楽しんでいます。マンションなので、植物や芝庭を通じてコミュニケーションを取れるのが楽しみでもあります。

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