肥料を与えること、芝刈りをすることと同じように重要なはたらきを持つ芝生の目土(めつち)

芝生の生育を活性化させるために必要なメンテナンスのひとつですが、芝生を育て始めた方の中には「どうして芝生への目土をするの?」とよく解らない方もいるかもしれません。

こちらの記事では、芝生の目土の必要性や適切な時期・目土の入れ方などをお伝えします。ぜひ参考にしてください。

目土の役割と組み合わせられるお手入れ

芝生の目土が果たす大きな役割のひとつとして、芝生の発芽を促し、根を定着させ成長を促進することがあります。蒔いた芝生の種を目土で種を覆うことで、乾燥を抑えたり、種の飛散を防ぎ、適度な水分と温度を保ち、発芽を促すことができます。

また、目土は芝生の根・茎を保護する役割も担います。芝生の根・茎は乾燥が苦手です。目土によってこれらを抑えることで、しっかりと根付きやすくなるという利点があります。

以下では、目土と一緒におすすめしたいお手入3つを簡単にご紹介します。

①でこぼこを整える

芝生を張ったばかりの頃は、土壌が平らになっています。しかし強い風や雨などで、土が流れてしまうなどして、芝生の表面がでこぼこになることも。

芝生がでこぼこすると、芝生の根や茎が出てくるなどの悪影響をもたらします。そういった場合には、でこぼこした部分に目土を補修材として使用して改善しましょう。

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②芝生のサッチを改善する

冬に枯れた草や、古い根などが蓄積した土壌の層のことをサッチといいます。芝生を張った初年度はサッチがほとんどありませんが、2年目以降にはサッチが蓄積をし始めます。

サッチがあると、芝生の生育や水はけ、通気性が悪くなってしまいます。そのような場合は、まずサッチを取り除いて、目土で整えるとよいでしょう。

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③エアレーションによる根の乾燥を防ぐ

芝生に穴をあけることで、踏み固まった芝生の通気性や水はけの促進を促すためにするメンテナンスがエアレーションです。

エアレーションで空いた穴の部分に目土を入れると、根の乾燥を防ぎ芝生の生育も促進されます。

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おすすめの目土と種類

以下では、目土におすすめな3種類の土について見ていきます。

黒ぼく土

黒ぼく土は、火山灰のある地層の上層土から採取した土です。有機物の含有量が多いため、芝生の生育に適しています。

黒ぼく土は安価なため目土に選ばれがちですが、長らく黒ぼく土だけを使用すると、やがて水はけが悪くなってしまうというデメリットもあります。注意して使用しましょう。

赤土

赤土は火山灰のある地層の下層土から採取した土で、先ほど説明した黒ぼく土の下層の部分です。赤土は有機物の含有量が少なく、粘土質で水はけの悪いものもあるため、赤土は芝生の土壌にはあまり適していません。

芝生の土壌が赤土の場合には、5~10cm程度掘り下げ、床土の上に芝生を入れるとよいでしょう。

芝生用土

ホームセンターやインターネットで手軽に購入できるのが芝生用土です。水はけや通気性を考え作られているため、そのまま芝生の目土として使えて便利です。

芝生用土は肥料を含まれているものや弱酸性のものもあり、庭のコンディションや好みに合わせて芝生用土を選ぶことができます。

目土と目砂の違い

以上3種類の土だけでなく、最近は砂を目土として使用することが多くなっています。目土に使われる砂は「海砂」「川砂」「山砂」の3種類に分類され、すべて採取した砂を洗って使用します。

目砂を使用するメリットのひとつは、土のように雑草の種が混在していないこと。また、砂は固まらないため水はけがよく、通気性にも優れています。

中でも、塩分が含まれていない川砂は芝生の土壌にぴったりの目砂です。

目土入れに適切な時期と量

目土をするには、適した時期があります。基本的には3月下旬から6月まで、もしくは秋ごろが目土をするのに適しています。

気温が上昇する夏に目土をすると、地温が上がりすぎて芝生が弱ってしまいます。また気温が下がる冬は日照時間が短く、光合成不足により芝生が枯れてしまうことも。

さらに、暖地型と寒地型の芝生ではそれぞれ成長する時期が異なるため、目土に適した時期が違います。暖地型の芝生は3~6月頃が、寒地型の芝生は9~10月頃がそれぞれよいでしょう。

ちなみに、エアレーションやサッチングで芝生の穴に目土する場合は、時期は選ばないので安心してください。

目土の入れ方

まずは、目土をするための道具であるふるいを使って均等に撒きます。芝生へ撒く目土の量は、葉が見える3~6mm程度が適しています。なお、散布機を使うと自動で種や肥料も綺麗に撒いてくれるので便利です。

目土を撒いたあとは、レーキで平らにならしましょう。ここで芝生の葉が目土で隠れてしまうと、枯れる原因となるので注意してください。

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目土を入れ平らにならした後に、足で芝生を踏み圧をかけてから、目土へ水をまきましょう。

肥料の散布も忘れずに

芝生用土には肥料が含まれているものもありますが、目土や目砂だけでは栄養が不十分です。そのため、目土をするときは、芝生に適した肥料を与えましょう。

まとめ

目土は芝生の生育には欠かせないポイントのひとつです。家族団らんや、子どもたちの遊び場として活躍してくれる芝生。美しい芝生を保つにはひと手間が必要です。

目土の活用法を覚えると、ふかふかで美しい芝生ライフを満喫できます。あらゆるシーンでの目土の使い方を、ぜひマスターしてくださいね!

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