自宅の庭に念願の綺麗な芝生を植えることが出来た。ところが、気づかないうちにそこかしこから見たこともないキノコが……。勝手にと抜いてしまって良いものか、キノコに毒がないだろうかと不安に思われる方も多いはず。

本記事では、キノコの具体的な駆除方法や予防法についてご紹介します。芝生にキノコが生えてしまい、もとの綺麗な芝生に戻したい方はぜひ参考にしてくださいね!

目次

    芝生にキノコが生える原因

    芝生の湿気が高い状態では、キノコが生えやすくなります。キノコは種子植物ではなく「菌類」なので、種ではなく胞子を作って繁殖します。その胞子が風にのって飛散することで、土中で菌が繁殖しキノコが生えてしまうのです。

    綺麗に植えた芝生も管理をせずに放っておくと、湿気が溜まるのでキノコが生えやすい環境になります。湿気が高い状況では、土の中で菌の活動が活発になるからです。

    特に、梅雨時期のような湿度が高い環境ではキノコは繁殖しやすくなります。芝生の土壌は芝で覆われているので、湿気が溜まりやすく、実はキノコが繁殖しやすい環境なのです。

    このように、芝生にキノコが次々に生えるようであれば土壌の環境が良くない可能性があります。

    キノコが芝生に与える悪影響とは?

    芝生にキノコが生えたとしても、外観さえ気にしなければそのままでもいいのでは?と考える方がいるかもしれません。しかし、キノコを放置しておくと芝生にとって悪い影響が出る可能性があります。ここでは、その影響について順番に解説をしていきます。

    キノコがどんどん繁殖し芝生を覆ってしまう

    キノコは「菌類」なので胞子によって繁殖します。初めは少量だったキノコも、徐々に増殖し芝生の大部分を覆ってしまうことも……。

    芝生の外観が悪くなってしまうのはもちろんですが、芝生の栄養分がキノコに吸収され、芝生へ栄養が行き渡らなくなってしまうのです。

    キノコが繁殖すると土壌の通気性が悪化する

    キノコは菌糸体という糸状の部分を、植物のように根を張って土の中で繁殖していきます。その菌糸体が芝生の土の中で増えると、土壌の通気性が悪くなってしまいます。

    また、水はけも悪化するので芝生が水分を吸収できなくなり、最悪の場合は芝生が枯れてしまう原因にもなります。

    フェアリーリング病が発生する

    フェアリーリング病はキノコが増殖することで、土壌の水分が不足して起こる芝生の病気です。フェアリーリング病が発生すると、キノコが芝生の上にリング状あるいは線状に繁殖します。

    リングの大きさは、直径10センチから数メートルまであり、キノコが発生した部分には水分が浸透せず、芝生が枯れてしまうのです。

    芝生に生える具体的なキノコの種類とその特徴とは?

    芝生に生えるキノコには様々な種類があります。キノコの種類によっては毒を持っていて注意が必要ですので、ご紹介いたします。

    ヒメホコリタケ


    直径1〜2cmほどで、円形の淡い白色のキノコです。全体的に小型で、内部はスポンジ質になっていて頂点の部分から胞子を吹き出します。毒をもっているかは不明ですが、安易な試食はやめましょう。

    キコガサタケ

    直径3〜4.5cmほどで、釣り鐘型のクリーム色のキノコです。全体的に肉が薄く、細長い茎に三角帽子のような傘がついているのが特徴です。毒をもっているかは不明ですが、安易な試食はやめましょう。

    シバフタケ
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    直径2〜10cmほどで、まんじゅう型〜平らに開くオレンジ色のキノコです。無臭で表皮が剥ぎ取りやすいのが特徴です。米では食用とされていますが、国内ではあまり食べられていないキノコです。

    ドクベニタケ

    直径2〜4cmほどで、まんじゅう型の黄褐色〜茶褐色のキノコです。全体的に皮質で強靭、ひだがついているのが特徴です。その名のごとく毒性を持っているので、注意が必要です。

    芝生に生えてしまったキノコの駆除方法

    冬になり芝が枯れてしまうと、枯れた芝がキノコの栄養源になってしまうので早急に駆除することが必要です。キノコの駆除方法は以下の2つがあります。

    直接刈り取る

    芝生の上のキノコは子実体とよばれる地面に出ている部分を刈り取るのが有効です。キノコの胞子は子実体という部分から放出されるので、ここを刈り取ることでキノコの増殖を防ぐことができます。

    農薬で駆除する

    手で刈り取れないほど広範囲にキノコが生えてしまっている場合は、農薬が有効です。

    代表的な農薬剤として、グラステン水和剤があります。雨が降った翌日などに散布すると、土壌に農薬が浸透するためより効果が高くなります。

    芝生にキノコが増殖しないための予防策は?

    芝生の土の湿気が高い環境ではキノコが生えやすくなるため、通気性を保つことが大切です。具体的には、「エアレーション」を行うと良いでしょう。

    エアレーションとは芝生の土壌に穴を開けて通気性をよくすることです。こうすることで、芝生の風通しが良くなりキノコの増殖を予防できます。

    また、「サッチング」も効果的です。サッチングとは、芝生の葉や根が腐った部分を除去することです。キノコは芝生の枯葉を栄養とするため、キノコの増殖を防ぐ効果があります。

    まとめ

    芝生が多湿の状態だとキノコが繁殖しやすいため、通気性を良くすることが重要です。また、キノコの種類によっては毒性を持つものがあるので注意が必要。

    キノコが繁殖すると芝生が枯れてしまうので、刈り取ったり農薬を使ったりして、早期段階のうちに駆除しましょう。

    また、一度キノコを駆除した後も、また生えることのないように、芝生をメンテナンスすることも大切です。キノコへの対策を行い、緑のカーペットのような美しい芝生を保ちましょう!

    コメント一覧コメント一覧

    大塚敏之
    25/08/2024 07:26

    約100㎡の芝生です
    毎日、ゲリラ豪雨でキノコの増殖しやすい環境になっていると思います
    毎朝、数十本のカサタケ、ホコリタケを手で抜いてます。
    芝刈した後には撒水してますが、NGなのですね
    また、月に一度、芝生用化成肥料を蒔いてます。
    これもキノコの養分になってしまいますか?
    液肥もNGですね
    アルムグリーンという資材はどうでしょうか?

    返信

    しばふる
    06/09/2024 16:23

    わたしも芝生を育てていますが、キノコはずっと生え続けることはないので毎年気になる時に手で抜いています。アルムグリーンを散布していたシーズンも同様でした。

    返信

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