芝生に憧れる人が一度は考える、西洋芝の植え付け。しかし、一口に西洋芝といってもいくつもの種類があり、それぞれ少しずつ特徴や性質が異なります。

代表的な西洋芝の種類について調べました。西洋芝の導入に悩んでいる方は、参考にしてみてくださいね。

目次

    西洋芝の基礎知識


    西洋芝を理解するうえで、基本となる知識を説明します。

    1. 寒地型と暖地型がある
    2. 寒地型西洋芝は冬も常緑
    3. 葉が細く柔らかな触り心地
    4. 生長が早く、芝刈りと水やりが頻繁に必要
    5. 基本的には種から育てる

    寒地型と暖地型がある

    西洋芝には、気温24~35度を適温とする暖地型と、10~24度を適温とする寒地型の大きく2つの分類があります。

    一般的に、暖地型芝生は関東以南の栽培に向いており、寒地型は東北以北での栽培に向いています。寒地型芝生を関東以南の土地で育てることもできますが、それなりの管理の手間、そして農薬などの使用が必要とされるでしょう。

    寒地型西洋芝は冬も常緑

    寒地型西洋芝の大きな特徴のひとつが、冬でも緑色の芝生を楽しめることです。寒地型芝生であれば、冬も枯れることなく緑のままですので、一年中緑色の芝生が維持できます。

    日本でもっとも多く栽培されている高麗芝は暖地型日本芝であり、寒くなると地表を枯らして越冬します。

    葉が細く柔らかな触り心地

    西洋芝の種類全般にいえる特徴ですが、葉が細く繊細です。そのため、一般的な日本芝に比べてフワフワとした触り心地があります。チクチクとした感触がなく、裸足で歩ける気持ちよさです。

    生長が早く、芝刈りと水やりが頻繁に必要

    西洋芝の各種類は生育が早く、その分管理の頻度が多くなります。

    特に、日本芝に比べて頻繁な芝刈りと水やりが必要となり、週末だけの管理では健全な芝生育成は厳しいでしょう。

    基本的には種から育てる

    張芝によって育てることの多い日本芝と異なり、西洋芝では種まきで芝生を育成していきます。

    種は一度に購入できる量が多いため、初期投資としては張芝よりも安上がりですが、種まきによる育成には時間が掛かります。並べていくだけで完了する張芝に比べると、手間を感じるかもしれません。

    一方、芝がある程度生長した後の補修作業は張芝よりも容易に行えます。禿げている部分に種まきをするだけです。

    西洋芝の種類と特徴


    西洋芝の代表的な種類と、その特徴を解説します。寒地型のもの、暖地型のもので、日本でよく見られるものを集めました。

    ケンタッキーブルーグラス
    (寒地型、ブルーグラス系)

    寒地型西洋芝でもっとも有名であり、世界中の適地で使用されているのがケンタッキーブルーグラスです。寒地型のため、日本では北海道で栽培されることの多い品種です。

    若干青みがかった美しい緑色が特徴で、細めの葉に柔らかい肌触りをしています。日本芝に比べると繊細な葉姿ですが、ペントグラス系の芝よりは広めの葉をしています。

    比較的踏みしめに強く、宅地の庭にも最適です。柔らかな踏みごこちを存分に楽しめるでしょう。関東以南の栽培は難易度が高いですが、常緑の芝を目指すのであればチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

    ペンクロス
    (寒地型、ペントグラス系)

    寒地型西洋芝の中でも、最も繊細で上質な手触りを持つのがペントグラス系の芝品種です。その特徴は、短く細く密集した葉。まるで高級絨毯のような芝生になります。

    地際近くの低刈りにも耐え、緻密な芝生を形成します。比較的暖地でも耐えうるような改良は加えられているものの、日本の高温多湿にはトラブルも多く、管理に手間がかかる品種です。一般家庭ではあまり見かけず、ゴルフ場のグリーンに使用されています。

    ペレニアルライグラス
    (寒地型、ライグラス系)

    一年生の寒地型芝生で、秋に種まきをして次の夏には枯れてしまいます。本品種は、この特徴を利用してオーバーシーディングに利用されることの多い芝です。冬枯れする暖地型芝生を覆い隠すように寒地型芝生が育つので、一年中緑の芝生を楽しむことができます。

    芝生を一年中緑に!オーバーシーディングの方法と意外なメリットとは?

    ペレニアルライグラスは種まき後の発芽や生長が早いのも特徴。暖地型芝生の生育が衰える秋口に種まきをすることで、冬の間に成長します。冬枯れした暖地型芝生に代わって、緑のペレニアルライグラスを楽しむことができるのです。

    ティフトン
    (暖地型、バミューダグラス系)

    暖地型西洋芝であるバミューダグラス系の芝生で、サッカー場などのスポーツターフとして利用されることの多い品種がティフトンです。踏まれたり擦られたりする力に対して大きな耐性を持っているのが特徴です。

    ダメージに強い分生育旺盛で、一般家庭で育てる場合、かなり頻繁な芝刈りや水やりを必要とします。週に何度も芝刈りができる環境が向いています。

    暖地型なので日本芝と同様冬枯れしますが、暑さへの強さがあるにも関わらず、西洋芝ならではの柔らかい葉を持っています。しばふるオンラインストアでは、こちらのティフトンを取り扱っています。

    まとめ

    裸足で走り回れる芝生、冬も楽しめる芝生への憧れ…西洋芝ならその願いを叶えてくれます。関東以南での管理は難しいですが、その魅力に取りつかれて栽培にチャレンジする人も。

    手間をかければかけるほど、美しさが際立つのが西洋芝です。導入する場合は、自宅の環境も考えた上で、自分にピッタリの品種を選んでみてください。

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