高麗芝と姫高麗。名前は似ていますが、その違いがよくわからないとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はそんな方々向けに、最適な芝生を判断できるよう、高麗芝と姫高麗の違いを解説します。自分の庭の環境や目的とする芝生に応じて、最適な品種選びの参考にしてみてください。
目次
高麗芝と姫高麗。それぞれの特徴とは?
日本で栽培されている芝生は、大きく分けて日本芝と西洋芝に大別されます。そのうち日本芝は、日本の高温多湿な環境に適した品種です。
日本芝に分類される高麗芝と姫高麗の特徴や活用シーンの違い、それぞれの品種をおすすめしたい人物タイプを理解して、最適な品種選びに役立ててみてください。
暑さや病害虫に強い「高麗芝」
高麗芝は一般的に使われている日本芝の品種です。東北より南の地域で芝生として使われていることが多く、あらゆる地方で育てられています。
高麗芝の特徴は、暑さや病害虫に強い頑強な品種だということ。踏まれても枯れづらく、スポーツ場や公園、ゴルフ場のあらゆるコースで使用されています。
また、他の芝生と比較すると手入れの頻度が少なくて済む点もメリットです。高麗芝の成長スピードはゆっくりなため、芝生の成長が旺盛な夏は週に1度の芝刈りが必要ですが、そのほかの春と秋は月に1度の芝刈りで十分です。
見た目が綺麗な「姫高麗」
姫高麗は高麗芝を改良して作られた品種で、見た目が綺麗なことが特徴です。姫高麗も東北より南の地域で育てられていることが多いです。
しかし、姫高麗には高麗芝のような頑強さはありません。姫高麗は高麗芝と比べて密集するように成長し、柔らかさや美しい見た目が一番の魅力といえます。
「姫高麗」という名前の通り、繊細さが高麗芝との大きな違いです。姫高麗の管理の難しさは栽培のポイントとなるでしょう。
「高麗芝」をおすすめする活用シーン
高麗芝をおすすめする活用シーンの例として、「バーベキュー」と「日当たりの悪い庭」の2パターンに分けて解説します。
高麗芝は何といっても頑強さが特徴で、生育条件の悪い場所でも育ちます。芝生を敷いたスペースの活用目的や条件を考えて、高麗芝の敷設する際の参考にしてみてください。
①バーベキュー
高麗芝は葉が太く、踏まれることに強い点が特徴です。そのため、自宅の庭を使って、大人数でバーベキューを楽しむことが多い方のお庭に適しています。
バーベキュー以外にも、子どもが芝生の上で遊べるスペースとして活用したい方は高麗芝を選ぶとよいでしょう。また、お手入れの回数も少なく済むため、頻繁に芝刈りできない人にもおすすめします。
②日当たりの悪い庭
高麗芝は日照不足の条件でも生育できる耐陰性の高い品種です。そのため、自宅の立地条件や、芝生を敷きたい場所の日当たりがあまり良くない場合も、高麗芝をおすすめします。
高麗芝の生育時期となる4〜10月の間に、1日5時間程度の日当たりを取れる場所であれば栽培できます。自宅の日照条件を確認して、日当たりが悪そうであれば高麗芝を選んでみてください。
高麗芝の特徴と育て方、手入れ方法についてはこちらを確認してみてください。
「姫高麗」をおすすめする活用シーン
力強く育つ高麗芝に対して、姫高麗は美しさと柔らかさが特徴です。メンテナンスの頻度は多いものの、ペットや子どもの足にも優しい庭を作れます。
そんな姫高麗をおすすめする活用シーンとして。「ドッグラン」「芝生の上で行うスポーツ」の2つを例に解説します。姫高麗を検討する際の参考にしてみてください。
①ドッグラン
庭のスペースをドッグランや子どもの遊び場として芝生を敷きたい場合は、姫高麗がおすすめです。姫高麗を使って専用のスペースを作ることで、愛犬や子どもにとって安心感を持って遊べる場所を作れます。
姫高麗はキメが細かく密集して生えるため、長い草に足を取られる心配を減らすことができます。また、土の地面に比べると着地衝撃が少なく、愛犬の足へ与える負担も軽減できます。
②芝生の上で行うスポーツ
姫高麗はスポーツターフとも呼ばれ、さまざまな競技場の芝生として取り入れられている品種です。芝の上で行うスポーツの代表であるゴルフのグリーンには、姫高麗が多く採用されています。
高麗芝と比べると葉のきめが細かく、密集性が高さや柔らかい点も姫高麗の特徴です。庭の芝生の上でスポーツの練習する際にも、姫高麗をおすすめします。
高麗芝と姫高麗のおすすめしたい人物タイプ
高麗芝と姫高麗はそれぞれ特徴が異なることから、おすすめしたい人物タイプが大きく分かれます。
メンテナンスの頻度や栽培環境の整え方など、高麗芝と姫高麗がそれぞれどんな人に最適なのかをみていきましょう。
芝生初心者の方は「高麗芝」
初めて芝生を敷く初心者の人には、高麗芝をおすすめします。踏まれても枯れにくく、丈夫に成長してくれる高麗芝は、姫高麗に比べて手入れの頻度が少なく済みます。
高麗芝は病気や害虫にも強く、枯れにくい点も大きなメリットです。姫高麗と比べると定期的な手入れの必要がない高麗芝は、無難で育てやすい種類といえます。
見た目を重視する方は「姫高麗」
美しい見た目の芝生を育てたい人は、姫高麗がおすすめです。姫高麗は高麗芝と比較すると密集して生え揃うため、柔らかい芝生のスペースを作れます。また、姫高麗は見た目が美しく、ガーデニングなどの鑑賞用として楽しむにも最適です。
ただし、高麗芝に比べると管理の難易度は高まります。病害虫にも弱いため、水はけがよい栽培環境を整えたり、芝刈りの頻度を増やしたりといった対策が必要です。
まとめ
高麗芝と姫高麗の品種の違いやおすすめしたい人物タイプを解説しました。それぞれに違った魅力や特徴があり、栽培環境やお手入れの頻度なども品種ごとに異なります。
ただし、高麗芝と姫高麗芝のいずれも青々とした見た目を維持するには、定期的な刈込みや施肥が欠かせません。自分の庭の環境や目的に応じて最適な品種を選ぶためにも、当記事を参考に最適な品種選びに役立ててみてください。
コメント一覧
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大塚敏之30/05/2023 19:05
はじめまして!
現在、我が家の芝生は、姫高麗芝のつくば姫という品種です。
柔らかく、緻密な芝生は裸足で歩きたくなります。
刈り取った芝の葉は、コンポストで堆肥化させて、菜園に使ってます。
最近、思うのが、先祖返りするのかです。
以前はTM9を張っていましたが、硬く感触に満足出来ず、つくば姫に全面張り替え2年が経過しました。
TM9を剥がし、床土は20~30cmほど耕しましたが、根が残っていて伸びたTM9なのか、つくば姫の先祖返りした葉なのか不明のやや太い葉がこ春から散見してます。
芝刈りは、横着して電動芝刈り機です。
アドバイスを頂ければ幸いです。