芝生がほとんど伸びない、芝刈りができない、密度が上がらない、芝生がカチカチ…こんなときは土壌改良や土づくりを考えてみましょう。

綺麗な芝生作りには育ちやすい環境を作ることが大切。育ちやすい環境を作ってあげるだけで、綺麗な芝生の絨毯を作ることができます。

今回は芝生YouTuber「つりきっぷ」さんの動画を参考に、芝生のじゅうたんを作るために必要なものや使い方を紹介していきます。誰でもできる簡単な作業なので、ぜひ実践してみてください。

目次

    芝生が育ちやすい良い土とは?

    • 水が溜まりすぎないための排水性
    • 逆に水をキープするための保水性
    • 根や微生物が呼吸するための通気性
    • 栄養分を蓄えるための保肥力

    畑や花壇などでも同じですが、いわゆる団粒構造の土のことをいいます。

    芝生を含め植物を育てていく上で、土の団粒化はとても大切です。土の各粒子が結合してダンゴ状になることで水の流れる通路を作り、ダンゴ一つ一つがしっかりと水分をキープし、また隙間ができることで通気性を確保します。

    芝生は人やペットに踏まれることが多く、土が徐々に締まっていき、団粒構造が潰れてしまいます。その結果ベチャベチャやカチカチな土になってしまい、年々育ちにくくなってしまうのです。

    いかに団粒構造の土を継続させるか

    団粒構造の土を作り続けるために、微生物の力を借りましょう。

    微生物は餌とする有機物をいろいろな分泌物を出しながら分解します。その分泌物が土と土をくっつけて有機物の分解を続ける限り団粒構造の土を作り続けてくれます。

    微生物を使わなくても土の団粒化を作ることはできますが、一時的なものに限られてしまいます。団粒化を継続させるためには、土の中にたくさん存在している微生物と有機物が必要になります。

    芝生の有機物に関してはサッチ(芝生の刈り草や冬枯れした葉、古い根などが土壌の表装や浅い部分に堆積して層を成したもの)と呼ばれるものが存在しています。ただし、サッチのような硬い有機物を分解してくれる微生物は多くありません。そのため土の中の微生物を増やす必要があります。

    微生物を増やす方法 “ブレンドカルス”

    土の中の微生物を増やす方法はとても簡単で、微生物資材を投入すればOK。その中でもおすすめなのが「カルスNC-R」です。

    ブレンドカルスの作り方

    カルス菌は生きているため、より活発に効率的にするために幾つかの資材を投入します。

    目土 10kg


    全体にカルスを撒きやすくするために目土を使います。

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    硫安(窒素) 700g


    有機物を分解する時には窒素が必要になるため、カルスを使う場合は必ず窒素を混ぜてください。また、カルスに合わせた窒素量を使用してください。

    米糠(こめぬか) 1.2kg


    サッチの分解促進のために使用します。米糠は無人精米所やライスセンターでも入手することができます。

    ブレンドカルスの撒き方

    芝生の上から地表に散布するだけではなく、スパイクなどを使って穴を空け、土の中にもブレンドカルスを入れていきます。

    地表に散布するだけでも分解は進んでいきますが、土に穴を空けて、土の中から分解をスタートさせることで、より分解スピードを上げることができます。スパイクの代わりにより大きな穴を開けるコアリングをすればもっと大きな効果が期待できます。

    撒き終わりはレーキなどを使って、空いた穴にブレンドカルスを入れます。

    カルスは紫外線に弱いので、地表に残ったカルス菌を守りましょう。散布後に上からフタをする形で、目土だけを撒くのも効果的です。最後に水を与え、カルス菌の活動を促します。

    カルスNC-Rの使用上の注意 

    ①カルス単体で使用しない

    カルスと目土だけを使用するのはやめましょう。

    有機物を分解するために、必ず窒素も混ぜてください。窒素を追加しないと、芝生が得るはずだった窒素まで使ってしまい、生育の邪魔になります。

    ②有機物が必要

    カルス、窒素、有機物の割合はしっかり守ってください。

    カルスが有機物を分解するときには窒素を使用しますが、有機物が少ないと逆に窒素を使いきれず窒素が余ってしまい、芝生が窒素の取り過ぎによってダメージを受けてしまいます。

    ③殺菌剤の使い方

    カルス使用後はできるだけ殺菌剤の使用を控えてください。カルスは生きているため、殺菌剤を使うことで効果が減ってしまいます。

    どうしても芝生が病気になってしまう方は、殺菌剤で病原菌を抑えた後にカルスを使ったり、病気の部分だけ殺菌するなどして、カルス菌を減らさないようにしてください。

    使用方法はそれぞれ難しくないカルスですが、使い方を間違えると芝生にダメージを与えてしまいます。殺菌剤を使わなければいけない方は、特にカルスと殺菌剤のタイミングを考えて使用してください。

    まとめ

    今回はカルスNC-Rを使った芝生の土壌改善を紹介しました。芝生が育つ上で土の状態が生育に関係しているといっても過言ではありません。

    ブレンドカルスさえ作ってしまえば、基本的には芝刈り、スパイク、ブレンドカルス、肥料、特別な作業や道具は必要ありません。水やりと、2~3ヶ月おきに作業するだけで綺麗な芝生を作ることができます。

    今回紹介したものは、基本的には1年目の使い方になります。2年目以降は芝生の生育も良くなり、サッチの量も減るので、カルスの使用量や使用回数を減らす必要があります。

    もし芝生にお悩みの方は環境を整えるために、土づくりから見直してみてはいいかがでしょうか。

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